大井川沿線・寸又峡・長島ダム・井川ダム(静岡県)

大井川(静岡県)

南アルプス南部、静岡県・長野県・山梨県の県境付近にある間ノ岳に源を発し、赤石山脈・白根山脈の間を南下。静岡県志太郡大井川町と榛原郡吉田町の境界から駿河湾に注ぐ。
大井川に並行して、大井川鐵道の大井川本線・井川線が島田市金谷から静岡市葵区井川まで走っている。

寸又峡(静岡県)

寸又峡(すまたきょう)は静岡県中部、川根本町にある大井川支流、寸又川の峡谷。全長16kmで、比高は100mに達する。赤石山脈の隆起と寸又川の激しい下刻作用によって、複雑に入り組んだ流れが特色。穿入蛇行、貫流丘陵などは独特の地形。今でも浸食が激しく、寸又峡温泉のある大間集落付近には、元々河床があったと見られる跡がある。上流地域は手付かずの自然が多く残り、原生自然林保存地域にも指定されている。また、以前から林業が盛んであったため、その名残として飛龍橋や散策路が残っており、観光遊歩道として再生。
新緑や紅葉の季節は格別に美しく、また夏場の観光客も多い。また大間ダムに架かっている夢の吊り橋は有名な観光名所で、夢に出そうな幻想的な橋という意味の他に、渡るのが怖くて夢に見そうな橋という意味合いもある。

寸又峡・夢の吊り橋 (2008/05)
寸又峡・大間ダム (2008/05)

長島ダム(静岡県)

長島ダム(ながしまダム)は静岡県榛原郡川根本町(旧・本川根町)、一級水系・大井川本川上流部に建設されたダムである。
長島ダムは型式が重力式コンクリートダムで、堤高は当初112.0mを計画していたが後に修正されて109.0mとなった。特定多目的ダム法に基づき国土交通大臣が直轄管理を行う特定多目的ダムであり、大井川水系唯一の多目的ダムである。目的は洪水調節、不特定利水、灌漑、上水道供給であり、水力発電目的は有しない。水力発電を行わないダムとしても大井川本川では唯一となる。計画から29年後の2001年(平成13年)に完成しており、日本の長期化ダム事業の一つでもある。

井川ダム(静岡県)

井川ダム(いかわ-)は、静岡県静岡市葵区井川(ダム竣工当時は井川村)地先、一級水系 大井川本川上流部に建設されたダムである。
ダム建設に伴って、井川村の主要集落が水没する事となった。当時井川村は550戸の戸数があったが、ダム建設によってその3分の1以上に及ぶ193 戸の住居が水没する事となった。主要集落が水没する事は井川村の死活問題であり、住民は事業者の中部電力や河川管理者である静岡県に対し、以下の「補償三原則」に基づく補償の履行を迫った。
1)長年に亘って交通の障壁となっている大日道路を、ダム完成までに隧道(トンネル)化して交通の簡便性を図ること。
2)村づくりを良くし、文化水準を高めること。
3)納得の行く個人補償を完遂し、現在を上回る民生の安定を図ること。
この井川村住民の要請は、金銭補償ではなくて代替地造成による新しい井川村の創造という補償を求めたものであるが、この要望は当時の静岡県知事・斎藤寿夫によって受け入れられ、静岡県を通して中部電力に受諾された。これ以降新しい井川村の村づくりの為の諸事業が行われた。
インフラ整備としては大井川鐵道井川線の旅客利用や井川大橋の建設、町内の道路整備に加え、住民の悲願であった幹線道路整備として大日道路の代わりに井川林道の整備が行われた。富士見峠を越える新しい道路整備を行った事により、静岡市内までの所要時間が2時間以内に大幅に改善された。現在は静岡県道60号南アルプス公園線として国道362号と接続しており、静岡市内と井川・畑薙・南アルプスを結ぶメインルートとなっている。この他宅地造成に加え、公共施設としては井川小学校・中学校の移転新築とプールの新設や駐在所の新設、簡易水道整備、祭祀関連では神社の合祀移転や火葬場・共同墓地の新設、そして農地の造成を行った。農地造成により、以前は不毛の地であったこの地域でも稲作が行われるようになった。
こうした井川ダムの補償は、後のダム建設に伴う補償事業のモデルとなり、1973年(昭和48年)に成立したダムによる水没補償対策の基本法・水源地域対策特別措置法の源流ともなっている。

井川ダム (2008/05)

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